Daily Archives: 2015年3月4日

発声に参加する癖が付いた不要な筋肉の働きを除くことは簡単ではない。

発声の欠点は (1)働くべき筋肉の未発達
       (2)働いてはならない筋肉の参加が原因で、大抵は両方が複合
この時、(2)を取り除くことから先に改善すべき、
参加すべきでない筋肉の働きが、
働くべき筋肉の活動を邪魔しているケースが多い。
しかし、(2)を改善する、すなわち働いてはならない筋肉を
参加させない練習によって、一時的に歌唱力はグンと落ちる。
そのことによって働きべき筋肉の未熟さがはっきりと表れるから。

発声に参加する癖が付いた不要な筋肉の働きを除くことは簡単ではない。
数ヶ月あるいは1~2年に及ぶかもしれない。
そうなると本人はその練習に疑いを持つようになる。

歌に限らず、舞においても、あるいはスポーツにおいても同じことが言える。
もともと素質に恵まれた人は、習いつつも実際にはかなり我流でやって行く
ところがある。

素質というものは、生理的に自然に適っていることが多く、
したがって我流でかなりいいところまで行ける。
良い悪いの問題ではなく、そうなり勝ち。
我流ゆえに欠点つまり不要な筋肉の動きも多くなって行くので、
ある段階で大きな壁に当る。

そういう時に、初心に戻って基礎をやり直す練習をし始める。
しかし、たとえばフォームを直す練習をすると、どこか力が入らない、
気が入らない・・・精神的にも不安が募ってくる。
改善方法は正しくても精神的に潰れてしまうと元も子もない。

そこで、(1)の練習すなわち未発達の筋肉をリハビリつつ、
徐々に(2)を取り除いて行く方法が現実的にはベター。
必要な筋肉の活性化と不要な筋肉の働きの除去が共に順調に進めば、
改善のスピードは倍増するはず。もちろん理想的に進んだ場合であって、
現実には進退を繰り返しつつ進展して行くことになる。結果的には
改善の期間が長引くかも知れないが、心理的にはあまり不安に陥らずに済む。